サッカーコートの広さ|小学生と中学生で変わる大事なポイント

サッカーコートの広さを確認するため、少年サッカーのピッチに立つ男性選手の視点をイメージした画像 審判とルール

サッカーコートの広さは、小学生と中学生では大きく異なります。初めて子どもの試合を観戦した保護者の方から、「小学生の試合のグラウンドが思ったより小さい」という声をよく耳にします。これは偶然ではなく、年代に合わせた育成の考え方がコートサイズに反映されているからです。

小学生年代では8人制サッカーが主流で、JFAが推奨するコートサイズは11人制の約半面分。中学生になると一般的な11人制に移行し、コートの広さも大人と同じ規格になります。どの年代で何が変わるかを整理しておくと、試合観戦の見え方もひと味変わります。

この記事では、小学生(8人制)・中学生以上(11人制)・国際大会のそれぞれのコートサイズ、コート内各エリアの名称とサイズ、8人制ならではのルール、そして試合会場によってコートサイズが違う理由まで、年代別にまとめています。

サッカーコートの広さは年代ごとに違う

サッカーコートのサイズは「サッカー競技規則」によって定められており、競技規則を制定しているのは国際サッカー評議会(IFAB)です。ただし、この規則ではタッチラインとゴールラインの長さに一定の幅が設けられており、「この一点に固定」という決め方ではありません。年代や大会によって適用されるサイズが変わることを知っておくと、試合会場ごとの広さの違いも理解しやすくなります。

競技規則で定められた一般的なコートサイズ

サッカー競技規則では、コートの長辺にあたるタッチラインを90〜120m、短辺にあたるゴールラインを45〜90mの範囲内とするよう定めています。この範囲内であれば、どの寸法でもルール上は問題ありません。

ただし、条件が1つあります。タッチラインは必ずゴールラインより長くなければならないという点です。たとえばタッチライン90m・ゴールライン90mの正方形コートは規則上認められていません。

国際試合になると基準は少し厳しくなり、タッチラインは100〜110m、ゴールラインは64〜75mの範囲内に収める必要があります。ワールドカップやオリンピックの場合、FIFAはコートサイズを105m×68mと定めており、日本でも国内の国際試合や全国規模の大会ではこの105m×68mが適用されます。JリーグもFIFAの規格に準拠し、105m×68mをスタジアム基準の必須条件としています。

中学生以上は11人制・大人と同じ規格

中学生になると、試合形式は11人制に移行します。コートのサイズも大人と同じ競技規則の範囲内が適用され、90〜120m×45〜90mの長方形フィールドが基本です。

中学校の部活や地域クラブの試合では、グラウンドの都合からやや小さめのコートになることもありますが、それでも競技規則の定める範囲内であれば問題ありません。学校の体育館や校庭ではなく、専用グラウンドや陸上競技場など広い施設で試合が組まれることも増えてきます。

小学生のうちに8人制の比較的小さなコートでプレーしてきた子どもたちが、中学生になって広いコートに移行するときは「体も使い方も全部変わる」感覚があるといわれます。中学入学のタイミングで、保護者の方も改めてコートのサイズを確認しておくとよいでしょう。

ゴールのサイズも年代で変わる

コートだけでなく、ゴールのサイズも年代によって異なります。中学生以上の11人制で使用されるゴールは幅7.32m×高さ2.44mが規定のサイズです。

小学生の8人制サッカーでは、JFAが幅5m×高さ2.15mのゴールを推奨しています。このサイズは専用の少年用サッカーゴールに合わせたもので、試合会場によっては少年用ゴールが確保できない場合、フットサルゴールを2つ並べて代用することも規則上認められています。

ゴールが小さい分、キーパーにとってのカバー範囲が相対的に変わるため、同じゴールキーパーのポジションでも求められる動き方が年代によって異なります。

【年代別コートサイズのまとめ】
小学生8人制:タッチライン68m×ゴールライン50m(JFA推奨)
中学生以上11人制:タッチライン90〜120m×ゴールライン45〜90m(競技規則範囲内)
ワールドカップ・Jリーグ基準:105m×68m
  • コートサイズは競技規則によって幅のある範囲で定められており、スタジアムごとに差がある
  • 中学生以上は大人と同じ11人制・同じ規格のコートを使用する
  • 小学生8人制のゴールサイズはJFA推奨で幅5m×高さ2.15m
  • 国際試合・全国規模大会・Jリーグは105m×68mで統一されている

小学生8人制のコートサイズと各エリアの寸法

小学生年代の公式戦で最もよく使われる8人制サッカーのコートは、JFAが推奨するサイズが基準になっています。JFAの「8人制サッカー競技規則」では各エリアの寸法が細かく規定されており、大会要項でもこの推奨規格をもとにコートを設営するよう定めています。ここでは各エリアの名称とサイズを整理します。

コート全体のサイズ

サッカーコートの広さや小学生・中学生で異なるコートサイズの違いをイメージできるピッチ全体を表すイメージ画像

JFAが推奨する8人制サッカーのコートは、タッチライン68m×ゴールライン50mです。これは11人制コート(105m×68m)のほぼ半面分にあたるため、大人のコート1面に8人制コートを2面設けることができます。

ただし、「8人制サッカー競技規則」では「使用する試合会場の大きさによって修正することは可」とも記されています。グラウンドの都合で推奨サイズを確保できない場合もあるため、所属チームや大会主催者に事前に確認しておくとよいでしょう。

試合を見ていると「今日のグラウンドはいつもより広い(狭い)」と感じることがあるかもしれませんが、こうしたばらつきは会場の条件によるもので、ルール上は問題のない範囲です。

ゴールエリア・ペナルティエリアのサイズ

ゴールエリアは、左右のゴールポストの内側から4mの位置にラインを引き、フィールド内に4m延ばして先端を結んだ長方形エリアです。ゴールキックを蹴る際にボールを置けるエリアがこの範囲にあたります。

ペナルティエリアは、左右のゴールポストから12mの位置に引くラインで形成されます。ゴールキーパーがボールを手で扱えるのはこのエリア内で、自陣ペナルティエリア内でファウルを受けると相手にペナルティキックが与えられます。ペナルティマーク(PKを蹴る位置)はゴールから8mに設定されています。

11人制ではゴールエリアが5.5m・ペナルティエリアが16.5mなのに対し、8人制ではひと回り小さく設定されています。この違いがゴールキーパーのポジショニングや、ゴール前の守備の考え方に影響します。

センターサークルと交代ゾーン

センターサークルの半径は7mです。キックオフの際、ボールを蹴らないチームの選手はこのサークルの外にいなければなりません。コーナーエリアは半径1mで、11人制と同じサイズです。

8人制サッカー特有のエリアとして「交代ゾーン」があります。ハーフウェイラインを起点に、左右3m・合計6mの範囲がこのゾーンです。8人制では選手交代の回数に制限がなく、プレー中でも主審への報告なく自由に交代できます(ゴールキーパーはプレーが止まったときのみ交代可能)。ただし、この交代は必ず交代ゾーンを経由する必要があります。

エリア名8人制サッカー11人制サッカー
コートサイズ68m×50m(推奨)90〜120m×45〜90m
ゴールエリアポストから4mポストから5.5m
ペナルティエリアポストから12mポストから16.5m
ペナルティマークゴールから8mゴールから11m
センターサークル半径7m9.15m
コーナーエリア1m1m
ゴールサイズ幅5m×高さ2.15m幅7.32m×高さ2.44m
  • 8人制のコートは11人制の約半面分で、大人のコート1面に2面設けられる
  • ゴールエリア・ペナルティエリアとも11人制より小さく設定されている
  • 交代ゾーンは8人制特有のエリアで、自由な交代を可能にする仕組み
  • コーナーエリアのサイズは8人制と11人制で同じ

コートの各エリアの名称と役割を知ろう

サッカーのコートには多くのラインとエリアが引かれており、それぞれに名前とルール上の意味があります。試合観戦中に「なぜそこでプレーが止まったのか」「あのラインを越えると何が起きるのか」を理解するためにも、各エリアの名称と役割を整理しておくと便利です。

タッチラインとゴールライン

コートの外周は4本のラインで構成されています。長辺のラインが「タッチライン」、短辺のラインが「ゴールライン」です。

ボールがタッチラインを完全に越えた場合は「スローイン」で、ゴールラインを越えた場合は「ゴールキック」か「コーナーキック」でプレーを再開します。ゴール内に入った場合のみ得点となります。ラインの太さはいずれも12cm以内と競技規則で定められており、ライン自体もフィールドの一部です。

ハーフウェイラインとセンターサークル

コートを2等分する線が「ハーフウェイライン」(センターラインとも呼ばれます)です。自陣と相手陣地を区切る基準線で、キックオフの際には相手チームの選手はこのラインを越えて入ってはいけません。

コート中央に描かれた円が「センターサークル」です。8人制では半径7m、11人制では半径9.15mと、年代によってサイズが異なります。キックオフはセンターサークル内の中心点(センターマーク)にボールを置いて行います。キックオフされるまで、ボールを蹴らないチームの選手はサークル内に入れません。

ペナルティエリアとテクニカルエリア

ゴール前の大きなエリアが「ペナルティエリア」です。ゴールキーパーがボールを手で扱える範囲で、自陣ペナルティエリア内でのファウルは相手チームへのペナルティキックにつながります(間接フリーキックの場合もあります)。

ペナルティエリアの中にある小さなエリアが「ゴールエリア」で、ゴールキックを蹴る際にボールを置ける範囲を示しています。ゴールエリア内のどこからでもゴールキックを蹴ることができます。

ベンチ前のタッチライン外に設けられているのが「テクニカルエリア」です。監督やコーチがピッチ上の選手に指示を出せるエリアで、原則として同時に1人しか入ることができません。ベンチの両端から1m、タッチラインから1m離れた位置に設定されます。

【観戦時に役立つチェックポイント】
ボールがラインを完全に越えた場合のみアウト。ライン上はフィールド内。
ペナルティエリア内でのファウル→相手チームにPK(状況による)
テクニカルエリアに同時に入れるのは原則1人まで
  • タッチラインを越えるとスローイン、ゴールラインを越えるとゴールキックまたはコーナーキック
  • ペナルティエリアはGKが手を使えるエリアで、ここでのファウルはPKにつながる
  • テクニカルエリアに入れるのは同時に1人が原則
  • ラインはフィールドの一部であり、ライン上のボールはまだインプレー

コートサイズが会場によって違うのはなぜか

試合会場によってコートの大きさが微妙に異なることがあります。「先週の試合より広く感じる」「グラウンドが狭くてパスが通りやすかった」といった感想は、選手・保護者のどちらからもよく聞かれます。これには、競技規則の構造上の理由があります。

競技規則が幅のある規定になっている理由

サッカーのコートサイズを定める競技規則が、一点のサイズではなく幅のある範囲で規定されているのは、世界中の多様な環境でサッカーが行われているからです。経済的な事情や土地の制約がある地域でも、幅のある規定があることで試合を成立させることができます。

日本でも小学校や中学校のグラウンドを使う場合、校舎や設備の位置関係でどうしても推奨サイズを確保できないことがあります。8人制サッカー競技規則でも「使用する試合会場の大きさによって修正することは可」という記載があるため、多少コンパクトなコートで試合が行われることも珍しくありません。

世界のスタジアムとコートサイズのばらつき

世界的に有名なスタジアムでも、コートのサイズが105m×68mでないケースがあります。かつてイングランドのアンフィールドやスタンフォード・ブリッジは101m×68mと、FIFAの推奨サイズより短いタッチラインで運営されていました。ブラジルのエスタジオ・ド・マラカナン(110m×75m)やフランスのスタッド・ド・フランス(119m×75m)は逆にひと回り大きいサイズです。

コートが広いとサイドからの展開が増え、狭いとコンパクトな守備を整えやすいといった戦術的な影響があると指摘されることがあります。子どもたちが異なる会場で試合を経験することは、こうした空間感覚を自然に磨く機会にもなります。

保護者が知っておきたいコートサイズの確認ポイント

保護者の立場でコートサイズを確認する機会は、送迎先の会場探しや観戦の際に出てきます。公式戦では大会要項にコートの規格が記載されていることが多いため、大会パンフレットや主催者の案内ページを確認するとよいでしょう。

練習試合(フレンドリーマッチ)の場合は、相手チームや施設の都合で正規サイズ以外のコートを使うこともあります。コートが変わることで選手の動き方や試合の印象が変わる場合もありますが、それも育成年代では経験の一部です。

【Q】子どもの試合のコートが毎回違う気がします。おかしいですか?
【A】おかしくありません。競技規則はコートサイズに幅を持たせており、会場の都合に応じた修正が認められています。公式戦は大会要項で基準サイズが明示されることが多いので、気になる場合はそちらを確認するとよいでしょう。

【Q】8人制で使うコートは、毎回ちょうど68m×50mでないといけませんか?
【A】JFAの推奨サイズは68m×50mですが、JFAの競技規則には会場の広さによって修正を認める記載があります。大会主催者や所属団体に確認するとよいでしょう。
  • 競技規則は幅のある規定で、世界各地の多様な環境でサッカーを成立させるための設計
  • 8人制も「修正可」の規定があり、会場の都合に応じたコートサイズで行われることがある
  • 公式戦のコートサイズは大会要項で確認できる
  • 世界の有名スタジアムでも105m×68mでない施設が存在する

小学生から中学生へ移行するときのコートの変化

サッカーのコートサイズは、小学生(8人制)から中学生(11人制)に移行するタイミングで大きく変わります。この変化は、プレースタイルや体の使い方に直接影響するため、保護者としても知っておきたいポイントです。

コートの広さがおよそ2倍になる

小学生8人制のコート(68m×50m)と、中学生以上の11人制コート(目安として105m×68m)を比較すると、面積はおよそ2倍以上になります。この変化で最も影響を受けるのは走る距離と判断のスピードです。

8人制では選手間の距離が近く、ボールタッチの頻度も高い傾向にあります。11人制になるとポジション間の距離が広がり、スペースをどう使うか、どこに動けばパスコースが生まれるかといった判断が求められる場面が増えます。サッカーの原則は同じでも、適用するスケールが変わるため、慣れるまでに時間がかかる子どもも少なくありません。

ポジションの役割が変わる

8人制では1チーム8人(GK1人+フィールド7人)でプレーするため、全員が攻守両面に関わる展開が多くなります。コートが広くなる11人制では、ポジションごとの専門性が高まり、サイドバック・センターバック・ボランチ・ウイングなど役割が細分化されます。

小学生のうちに様々なポジションを経験しておくことが、11人制への対応力につながるといわれています。8人制の「全員でボールに関わる」体験が、広いコートで動く際の土台になるからです。JFAが8人制を導入した目的の1つも、育成年代により多くのプレー機会を与えることにあります。

体力・走力の負担も変わる

コートが広くなると、当然ながら1試合で走る距離も長くなります。中学生になると試合時間も長くなるため、スタミナの管理がより重要です。

試合後の疲労度が小学生のときとは変わってくるため、保護者の方は試合後の補食・水分補給・休息の確保に改めて気を配るとよいでしょう。特に中学入学後しばらくは、コートの広さと試合時間の両方が変わる過渡期です。体の準備が追いつくまで、無理のないサポートが大切です。

  • 小学8人制から中学11人制へのコート面積の変化はおよそ2倍以上
  • 11人制では走距離・判断スピード・ポジションの専門性すべてが変化する
  • 小学生のうちに多様なポジションを経験しておくことが移行の助けになる
  • コートが広くなる分、試合後の疲労・回復サポートにも注意が必要

まとめ

サッカーコートの広さは、小学生(8人制・68m×50m)と中学生以上(11人制・競技規則範囲内)で大きく異なります。この違いは育成年代に合わせた設計によるもので、8人制のコンパクトなコートは選手一人ひとりのボールタッチ機会を増やすために導入されました。

コートのサイズを知ることは、観戦時の楽しさを広げるだけでなく、子どもの成長段階に合わせた目線でサポートする手がかりにもなります。まずは今のお子さんの試合(8人制か11人制か)を確認し、各エリアの名前と役割を照らし合わせながら観戦してみてください。

年代が上がるにつれてコートが広くなり、求められるプレーも変わっていきます。それぞれの段階で子どもたちがどんな経験を積んでいるかを、コートサイズという視点から見守っていただければと思います。

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